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グループが拡大すると、子会社間で重複する業務も増加します。そのため、業務をシェアードオフィスに集約して効率化したいと考える大手企業の担当者も多いのではないでしょうか。
現在は、間接部門を中心に業務をシェアードサービスセンターに集約する大手企業が増えています。
この記事では、シェアードサービスを展開する企業の具体例を6つ紹介します。メリットやデメリット、注意点についても解説するので、参考にしてください。
目次
大手企業が導入するシェアードサービスとは
シェアードサービスとは、グループ企業それぞれに置かれている経理・人事・総務・情報システムなどの間接部門の業務を1か所に集約し、グループ全体で共有する経営手法です。集約先として専門の子会社(シェアードサービスセンター、SSC)を設立するケースと、親会社内の一部門に集約するケースがあります。
各社がばらばらに行っていた同じ業務をまとめることで、重複コストの削減、業務品質の標準化、内部統制の強化が期待できます。日本では2000年代から大手企業グループを中心に導入が進み、現在では海外子会社を含めたグローバル規模で業務を集約する企業も増えています。
この記事では、シェアードサービスを導入した大手企業の事例6選とともに、メリット・デメリット、導入時の注意点をわかりやすく解説します。あわせて、近年シェアードサービスの代替手段として広がっている外部委託(BPO)との選び分けについても紹介します。
アウトソーシング(BPO)とは
アウトソーシングとは外注や業務委託を指し、BPOとも呼ばれます。社内業務を社外の会社や組織に委託します。
シェアードサービスはグループ会社内で部門をシェアする反面、アウトソーシングは社外に業務を委託する点が特徴です。
開発やマーケティング、業務設計や経営分析などの企業経営の根幹にかかわる業務を部門ごと外部にアウトソーシングすることもあります。アウトソーシングする際は、業務の運用方法や課題解決の提案、結果分析なども社外に委託します。
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シェアードサービスを導入する大手企業の事例6選
ここでは、シェアードサービスを導入する大手企業の事例にいついて、次の6社を紹介します。
・SOMPO
・LIXIL
・NEC
・大和ハウス工業
・P&G
・USEN-NEXT HOLDINGS
各企業がシェアードサービスを導入するまでの経緯や、導入後の結果について解説します。
SOMPO
2022年5月にSOMPOホールディングスは、ITサービスの展開やセキュリティ対策の効率化のためにシェアードサービスセンターを設置しました。具体的な設置の目的は以下のとおりです。
・働き方の刷新
・ITインフラやデジタルサービスなどのリソースの最適化
・時流に沿わないインフラの整備やセキュリティリスクの集中管理
以上によりSOMPOブランドの向上を図る狙いもあります。
LIXIL
LIXILでは、会計システムのみを統合するためにシェアードサービスを導入しました。シェアードサービスを導入する以前は105社の子会社が、それぞれに異なる会計システムを運用していました。
そこからシェアードサービスをスタートさせ経理業務の効率化を図ったのは、2017年5月です。その後、約2年半で9ヵ国27拠点の経理業務を3つのシェアードサービスセンターに集約することに成功しました。
NEC
多くの連結会社を持つNECグループは、人事や総務、経理、調達などの間接部門にシェアードサービスを導入しました。それに際してシェアードサービス会社の「NECマネジメントパートナー」を設立しました。
NECマネジメントパートナーを設立した目的は、NECグループの経営強化です。経理や人事、総務、マーケティングといったNECおよびグループ会社が共通して抱える業務を1社に集約しました。それにより、業務の標準化や効率化、高度化による品質改善の実現を目指しています。
大和ハウス工業
大和ハウス工業では、82ある事業所で分散されていた経理業務を集約してシェアードサービスを実現させました。シェアードサービスを導入した目的は、各事業所の負担軽減による企業成長の維持です。
支払通知書などの印刷や残高確認書の入力といった各事業所が抱える業務負荷の軽減に成功しました。事業所の業務負担が減少したことで、ヒューマンエラーの抑止につながり、さらに取引先への支払通知などのリードタイムの短縮も実現できました。
P&G
1999年にP&Gは、経理や財務部門を中心とした組織変革を実行しました。具体的な内容は、80カ国以上に分散した組織内で行われるバックオフィス業務の集約化です。そのために、シェアードサービスセンターが設立されました。
シェアードサービスセンターの機能を拡大させ、各事業におけるバックオフィス業務のサポートを実現しました。
USEN-NEXT HOLDINGS
USEN-NEXT HOLDINGSは2019年12月23日に、東京都渋谷区にある渋谷プロパティータワー内で『USEN Shared Service Center(シェアードサービスセンター)』を新規開設しました。
シェアードサービスセンターの誕生でコスト削減を実行できた上に、ノウハウや情報の社内共有を効率化できました。
※各社の事例は、各社の公開情報をもとに作成しています(2023年4月時点)。最新の組織体制は各社の公式情報をご確認ください。
大手企業がシェアードサービスを導入するメリット
大手企業がシェアードサービスを導入すると、企業経営の管理体制の整備やコスト削減の実現が期待できます。またノウハウを蓄積して、専門性を高められる点もメリットです。本項では 大手企業がシェアードサービスを導入するメリットについて解説します。
企業経営の管理体制が整う
シェアードサービスを導入すると、グループ内の各企業が重複して抱えていた業務内容を集中管理できます。1社もしくは1部門で業務を集中管理するため、不正が発生しづらい環境を醸成でき、社会的信頼や企業価値の向上が期待できます。
コスト削減をできる
各企業間の重複業務を統一すると、作業の効率化や人件費の削減を図れます。また集約させた部門を物価や労働力の安い地域に設置することも、コスト削減の有効な手段です。
ノウハウを蓄積して専門性を高められる
グループ内企業が抱えていた間接業務を1か所に集約するため、業務に関するノウハウが蓄積されます。結果的に業務の専門性が高まり、業務の品質向上を見込めることがメリットです。
人的リソースを共有できる点も、部門の専門性を高めることにつながります。
大手企業がシェアードサービスを導入するデメリット
大手企業がシェアードサービスを導入するデメリットとして、膨大な導入コストがかかったり、イレギュラーな対応が難しくなったりすることが考えられます。
膨大な導入コストがかかる
シェアードサービスを導入するためには、多大な金銭的コストや工数がかかります。たとえばグループ内の各企業が実施していた業務フローを洗い出して、それを統一するためには膨大な労力と時間がかかるでしょう。シェアードサービスを導入する際は、必要なコストを正確に見積もることが大切です。
イレギュラー対応が難しくなる
シェアードサービスを導入して業務を一社に集中させると、その業務の担当者が各企業に不在になります。
業務の担当者に相談できなくなると、イレギュラーな対応が難しくなったり、処理までのスピードが落ちたりする恐れがあります。また特定の事項や業務で専門制を有した従業員が社外に集約されるため、社内に詳しい専門家がいなくなります。トラブルがあった際に、迅速に対応してもらえない可能性がある点もデメリットです。
大手がシェアードサービスを導入する際の注意点
大手がシェアードサービスを導入する際は、シェアードサービスセンターの対象業務を選定したり、部署のシステムを調整したりすることが大切です。
シェアードサービスセンターの対象業務を選定する
まずは、プロセスを標準化したり、集約したりできる社内業務の見極めが大切です。多くの企業では総務や経理、人事などの間接部門にシェアードサービスを導入する傾向にあります。業務を選定する際には、その業務に関連した課題を洗い出し、シェアードサービス化によって達成したい目的を明確しましょう。
シェアードサービス化する部署のシステムを見直して調整する
シェアードサービスの導入を効率よく進めるためには、現行システムの見直しが必要です。また業務を標準化するためには、関連する情報システムの統一も重要でしょう。
グループが拡大すると、各子会社の状況に合わせて、制度や運用システムには差異が現れます。そのため各子会社に在籍するシステム担当者と一緒に調整を行い、混乱が生じないようにしましょう。
従業員や子会社の理解を得る
グループ全体の納得のもとに導入を進めると、子会社に所属する従業員のモチベーション低下を防げます。
一方で納得を得ないシェアードサービスを導入すると、人事異動や雇用形態の変動が従業員の負担となり、モチベーション低下を招くことがあります。シェアードサービス導入に際して従業員にかかる負担を説明し、理解を得るとよいでしょう。
シェアードサービスを導入する際のポイント
シェアードサービスを導入する際は、グローバルERPを取り入れることも1つの手段です。ERPとは、Enterprise Resources Planningの略称で、企業経営を支える資源を一元管理する考え方です。資源の一元管理により、ヒトやモノ、カネ、情報などを有効活用します。
グローバルERPは、従来のERPシステム以上の機能が含まれるツールです。とくに複数の国で事業展開する企業の成長をサポートする機能が含まれています。
たとえば多言語・多通貨に対応したり、各国の法要件や税要件に適用したりするための機能が搭載されている点が特徴です。多国籍企業が抱える以下の課題解決を図るために、有効活用できます。
・内部統制の強化
・連結決算の早期化
・海外拠点のDX化
・グローバルシェアードサービスの実現
シェアードサービスを行うに当たっては、クラウド型ERPのmultibookを導入いただくことで言語や通貨、現地法要件の壁があってもスムーズに実現できます。
シェアードサービスセンターを自社で作るか、BPOを活用するか
シェアードサービスは業務効率化やコスト削減に効果がありますが、自社でシェアードサービスセンターを設立するには、多額の投資やシステム整備、人材確保・教育、子会社との調整が必要です。立ち上げまでに数年かかることもあります。
特に近年は経理人材の採用が難しく、自社だけで運営体制を構築・維持するハードルが高まっています。
そこで注目されているのが、業務集約を専門事業者に委託するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の活用です。BPOなら、各国の会計・税務・商習慣に精通した人材を活用できるため、人材採用や育成の負担を抑えながら、短期間で業務集約を実現できます。
また、シェアードサービスセンターの設立とBPOは必ずしも二者択一ではありません。まずBPOを活用して業務を集約・標準化し、その後、自社のシェアードサービスセンターへ段階的に移行する方法もあります。
特に海外子会社を含む場合は、言語や会計基準、税務対応の課題が大きいため、BPOを活用することで、より短期間かつ低リスクでシェアードサービスの効果を実現できます。
海外拠点を含む業務集約なら「マルチブックアウトソーシング」
マルチブックのBPOサービス「マルチブックアウトソーシング」は、日本本社と海外拠点のコーポレート業務をまとめて代行するサービスです。経理を中心とした間接業務の集約を標準2か月で開始できます。日々の経理業務の代行にとどまらず、グループのシェアードサービスセンターとして機能させる使い方や、将来の自社シェアードサービスセンター構築を見据えた業務標準化の先行にも対応できます。
業務基盤には、世界40カ国・750社以上で利用されているクラウドERP「multibook」を利用できるほか、すでにお使いの会計システムやERPをそのまま使った業務代行も可能なため、必ずしもシステムの入れ替えを前提とせずに始められます。multibook上で業務を集約する場合は、本社がいつでも各社・各拠点の数字をリアルタイムに確認できるため、業務を外部に出すと状況が見えなくなる、というアウトソーシングにありがちな不安を仕組みで解消できます。
また、自社スタッフと各国の現地パートナーのネットワークにより、進出初期の小規模拠点から大規模拠点まで、現地の言語・会計基準・税務に即した対応が可能です。実際に、海外拠点の決算を10営業日短縮した事例や、グループ6社の経理業務を集約した事例がありますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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まとめ
シェアードサービスを導入して、グループ会社の業務や情報管理の集約化を目指す大手企業が増加傾向です。今回は、シェアードサービスを導入した大手企業の事例を6つ紹介しました。今後、グループ会社内でシェアードサービス化を進める場合は参考にしてください。
シェアードサービス化を進める場合は、ERPの導入も検討するとよいでしょう。クラウド型ERPのmultibookは、低価格でスモールスタートできる点が魅力です。短期間での導入も可能であるため、ぜひお試しください。
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