国際女性デーによせて マルチブック社のI&D活動について
社長ブログ
記事更新日:2022/03/08
こんにちは、渡部です。
3月8日の国際女性デーにちなんで、弊社のインクルージョン&ダイバーシティについて振り返り、現在の取り組み、未来への活動についてお話したいとおもいます。
これまでの歩み
当社は現在クラウド型ERP・会計サービスを展開していますが、9ヶ月前まではSAP社ERPシステムの導入支援を行うコンサルティング事業を主軸とした会社でした。
コンサルティング事業では、日本の顧客が導入したERPを海外拠点へ展開する際に、日本本社と海外拠点の要件ギャップを整理し、仕様を決め、開発を行います。このためコンサルタントは、日本語と英語を使ったコミュニケーション、各国商習慣や異文化への理解が必要でした。結果として複数の言葉を話す外国籍の方、海外在住経験のある方がおのずと多く在籍する会社になっていきました。
具体的には、フィリピン、タイ、マレーシア、インド、ベトナム、アメリカ、フランス、ドイツ、韓国等とさまざまな国、宗教、文化が混在する組織でした。
この環境下の社員が集まる食事会などでは、宗教や嗜好に合わせた対応が必要で、アレンジを担当する方はその辺りにも配慮する必要がありました。
しかも、同じ国からの出身であっても一括りではなく、宗教によって食べられるものも違っているなど日々の活動そのものが新鮮な学びでした。
また、働き方に関しては、女性のライフステージに合わせた時短勤務を設計運用するなど、柔軟な対応を行いつつも職務内容や役割に応じて責任ある仕事を任せる風土がありました。例えば、海外子会社ではフィリピンやオランダの拠点長は女性、そのほかにも一人で海外赴任している女性が複数名おり、昔ながらの一般職・総合職という考えはなく、社員のもっている能力を発揮できる環境づくりを念頭に置いた経営がされていました。
コロナ禍になってから話題になったリモート勤務も、社員が住んでいる地域などに合わせて実現していたため、大きな違和感なく新しい環境に適応できたと感じています。
新しいスタートは、インクルージョンできる組織へ
2021年7月1日、会社分割によってコンサルティング事業が外資系企業に事業を移転するという大きな組織変更がありました。これによって、自社開発のクラウド型ERP・会計サービスへと事業が一本化され、会社分割前のスピリットを継承しつつ、新しいフェーズへの舵取りが始まりました。
創業以来の企業文化をより強く確かなものに育てていくために、この新組織となったタイミングでインクルージョン&ダイバーシティ(以降、I&D)の推進役を設けました。弊社では「I&D」とし、ダイバーシティよりもインクルージョンを先にしています。なぜなら、インクルージョンできる土壌がなければ、せっかく多様な人材を採用しても活躍してもらえないと考えているからです。推進役には、複数の外資系企業勤務経験、育児休暇取得と復職、そして子育てと様々なご経験があり、コミュニケーションスキルも高い、財務経理部の早嵜さんにアンバサダーとして就任していただきました。
2021年度の目標は、「まずは全員が無知でないこと。」です。この目標は決して高いものではありませんが、全社員が一体となって進めるためには先ず全員が理解することから始めようと言うことでこの目標にしました。この目標に向かって、早嵜さんはアンバサダーとして月に一度のI&D通信を社内へ発信、バイアス研修や部門を横断したコミュニケーションの場の設定、I&Dの確認テストを実施するなどの取り組みを続けています。
現在はグループ全体の女性比率は40%を超えました。本日3月8日は、初めて女性のみで集まりこれまで自身が女性で在るがゆえに経験したバイアスや偏見、女性の生き方・働き方について意見交換会を行ってくれます。
うれしいことに新入社員と既存社員の割合は50:50となりました。女性ということだけでなく、様々な世代や異なるバックグラウンドの社員が一緒に働くようになり、I&Dを理解した働く環境を構築する重要性がますます高まっています。
未来に向けた活動
いま当社は、私たち自身が学びながら様々な取組を進めている途上にあります。こういった研修やイベントを通じて社員のI&Dに対する理解を促進し、私たちらしい活動をアンバサダーと一緒に模索し確実に行動していきます。
このように、私たちの新たな活動はまだ始まったばかりです。一歩ずつになりますが、多様な人材や価値観、考えを受け容れられる組織を育てるためにも、継続的に「全社員が無知でない」職場環境を作り上げ、その取り組みについて発信をしながらI&Dの輪を拡げていきたいとおもいます。